一人親方への取引条件の明示(フリーランス保護新法)

フリーランス保護新法 フリーランス保護新法

2024年秋頃までに施行される予定の特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(以下「フリーランス保護新法」といいます。)では、フリーランス(一人親方)に業務を委託する際の取引条件の明示について規定されています。

取引条件の明示

フリーランス保護新法の第3条では、業務委託事業者がフリーランスに業務を委託した場合には、直ちに「委託する業務の内容」、「報酬の額」、「支払期日」、「その他の事項」を明示するよう定めています。

ただ、業務委託した時点では内容を決めることができないものについては、正当な理由があれば、内容が決まった後、直ちに明示することでかまいません。

明示の方法は書面または電磁的方法(メール等)でなければならず、口頭は不可です。

なお、電磁的方法(メール等)で明示した場合において特定受託事業者(※1)の方から書面の交付を求められたときは、原則として、遅滞なく書面を交付しなければなりません。

※1 特定受託事業者
業務委託の相手方である事業者で下記のいずれかに該当するもの
・個人の場合は従業員を使用しないもの
・法人の場合は代表者以外に役員がなく従業員を使用しないもの

さらに詳しく

業務委託した時点では内容を決めることができない正当な理由とは、たとえば、放送番組の作成委託においてタイトルや放送時間等は決まっているが、委託した時点では番組の具体的な内容を決定することができず報酬の額が定まっていない場合などです。

この場合は、番組の具体的な内容が決まり報酬の額が定められた後、直ちに明示する必要があります。

「委託する業務の内容」、「報酬の額」、「支払期日」以外に「その他の事項」も明示することとなっていますが、現時点(2024年2月)では内容が決まっておらず、今後、公正取引委員会で関係者の意見をよく確認して具体的な事項を定めることとなっています。

 

フリーランス保護新法の最低限おさえておきたいポイントをわかりやすくお伝えするセミナー『フリーランス保護新法 ここは注意したい!一人親方への業務委託』の講師を務めています。 お問い合わせはこちらのフォームからお願いいたします。