会社の目的(何のために事業を行うのか)と従業員の目的(何のために仕事を行うのか)。
それが完全に一致するのは社長だけです。
他人事のためと自分事のため、どちらがより一生懸命になれるかといえば後者です。
社長は自分で事業を行う目的を決めていますので、会社の目的を自分事として捉えており、その目的達成のための意欲は高くなります。
一方、従業員にとっては、事業を行う目的は自分で決めたことではないので、会社の目的は他人事であり、その目的達成のための意欲は社長ほど高くはありません。
であるならば、従業員に会社の目的を自分事として捉えてもらうことが、意欲向上ひいては生産性や業績が上がる鍵となりそうです。
ただ、会社の目的と個人の目的を完全に一致させることは限りなく困難なので、少しでも重なり合う部分を見みつけていくことが重要になります。
そのために必要なアクションが「対話」です。
情報交換のコミュニケーションである「会話」と異なり、「対話」は共通のテーマに対して、
- 相手の考えを受けとめること
- 自分の主観や価値観にとらわれず、相手の考えやその背景を受けとめる
- 自分の考えの背景を伝えること
- その考えに至った背景を伝えることで相手の納得感を高める
- フィードバックすること
- 互いにフィードバックし合うことで相互理解を深める
を重視します。
この対話により会社の目的と個人の目的の重なり合う部分を見い出し、従業員に会社の目的を自分事として捉えてもらう。
とても手間隙がかかるアクションですが、やるだけの価値はあるのではないでしょうか。