固定費の種類
利益を出すための要素には4つあります。
- 固定費を減らす
- 変動費を減らす
- 価格を上げる
- 販売量を増やす
このなかで最も取り組みやすいものは固定費の削減ですが、固定費にもいくつか種類があります。
削るべき固定費と削りたくない固定費。そして掛けるべき固定費。
固定費だからといって単純に何でもかんでも減らせばよいというものではありません。
削りたくない固定費は人件費です。
事業活動は「人(従業員)」によって行われますが、人件費の削減は従業員のモチベーションを下げる一因になり、事業活動にマイナスの影響を及ぼします。削減の優先順位としては最も低くなります。
経営改善の段階では一時的に人件費にメスを入れることもあるでしょうが、利益が増加する段階になればそのうちの何割かを人件費に還元し、さらなる利益の増加につなげたいところです。
削るべき固定費は利益につながらないもので無駄が発生している費用です。
減価償却費や支払利息などは削りようがないですが、無駄が発生している通信費や利益につながっていない接待交際費などは削減対象となります。
掛けるべき固定費は戦略費。
これは利益を生み出すための活動に要する費用のことを指します。
経営改善の段階では掛けるに掛けられない状況のときもありますが、そこを乗り越えれば戦略費を掛け利益の増加を目指す段階となります。
マネジメントゲームにおける戦略費
マネジメントゲームにおける戦略費には、①製品の付加価値を高め価格競争力の向上を図るための研究開発費、②販売量を増やすための広告宣伝費、③従業員の意欲と能力を高める教育訓練費、があります。
戦略費は利益を増やすために必要かつ重要な固定費です。
どのタイミングでどれだけ掛けるか?それも戦略のひとつです。