原価計算の種類
マネジメントゲームではゲームを1回行うごとに決算書を作成しますが、その際には直接原価計算で製品の原価を計算します。
直接原価計算?
ここで少し原価の計算方法に触れていみたいと思います。
原価の計算方法には全部原価計や直接原価計算などいくつか種類があります。
全部原価計算は、税務署や銀行など外部に報告するための会計(財務会計)で用いる原価の計算方法です。
「全部」とあるように、製品をつくる際にかかった費用(材料費や工場で働く人の人件費など)を全部ひっくるめて原価を計算します。
これに対し、直接原価計算は、社内で戦略を考えるための会計(管理会計)で用いる原価の計算方法で部分原価計算の一種です。
「部分」とあるように、製品をつくる際にかかった費用のうち材料費など操業度に応じて変化する変動費のみを対象として(工場で働く人の人件費などの固定費を除いて)原価を計算します。
全部原価計算には、変動費と固定費を区別しなくてよいというメリットがありますが、製造数によって原価が変動してしまうというデメリットがあります。
一方、直接原価計算には、製造数に影響を受けないので売上(利益)計画を立てやすいというメリットがありますが、変動費と固定費を区分する際に恣意性が入るというデメリットがあります。
マネジメントゲームは直接原価計算
考え方の違いでどちらが良い悪いといったものではありませんが、戦略を考える際には直接原価計算の方が優れています。
戦略力を磨くマネジメントゲームでは直接原価計算で製品の原価を算出し、損益分岐点分析等も行います。
原価計算を行わない小売業やサービス業等の場合でも直接原価計算の考え方は知っておいて損はありませんのでおすすめです。